口腔外科では
口腔外科はお口周り全般に対応する診療科です。治療範囲は広く、歯や歯茎はもちろん舌や唇、顎などに起こるトラブルにも対応します。痛みや腫れ、怪我のほか親知らずや口内炎、ただれなどの症状にも対応します。
親知らず
「親知らず」とは、永久歯が生えそろった後に前歯の中央から数えて八番目に生えてくる歯です。17才~成人後に生えてきます。私たち日本人は、環境の変化により、少しずつ骨格が変化してきました。たとえば昔に比べると、手足が長くなり、小顔になり…etc。でも、アゴの骨格が小さくなると、親知らずの生えるスペースがなく、傾いて生えたり、歯茎に埋まったまま周囲の歯が組織を圧迫するなどいろいろな障害をもたらします。
親知らずは抜く?抜かない?
親知らずが普通の歯と同様に真っ直ぐ生え、しっかりと噛む役割を果たし、歯磨きも十分にできるようであれば抜く必要はありません。しかし、親知らずに痛みがあったり、ブラッシングがきちんとできなかったり、歯並びを悪くする恐れがある場合などの悪影響が生まれる場合には親知らずを抜くことを勧めます。
検診を受けましょう
親知らずは、体調が悪い時や、仕事がストレスで溜まっている時など身体の抵抗力が落ちた時に炎症が起きやすい物です。
定期的に歯科検診を受けておくことと、他の歯への影響や感じている症状によって、早めの処置をすることが大切です。
女性の場合、妊娠や出産時には女性ホルモンによって、歯にも影響が及び、親知らずに痛みが出ることもあります。
妊娠出産時期は、抗生物質等の服用ができず治療制限があり、抜歯をすることが難しく痛み止めなどで我慢しなくてはなりません。
そのため、親知らずを抜歯しておくか、定期的に歯科検診を受けるようにしましょう。
顎関節症
顎関節症とは、「顎関節」に起こるトラブルのこと。主な症状としては、「顎に痛みがある」「口が開けられない」「顎から音がする」といったものがあります。放っておくと、身体の不具合(肩こり・頭痛など)にもつながる恐れがあるため、早期治療が必要です。
原因には様々なことが考えられますが、生活習慣やストレス、噛み合わせの問題が関連していると考えられています。ゆう歯科クリニックでは原因を究明し、噛み合わせの調整や、マウスピース療法、投薬や生活習慣の見直しなど、一人一人に適していると考えられる治療法をご提案しています。
歯の外傷
多くの歯科疾患は、おおざっぱなくくりでいえば「慢性疾患」で、あとはどの段階で患者様が異常に気づかれるか、いつ来院されるかでその緊急度が異なるだけです。仮に急性の痛みがあっても、組織学的に言えば症状は徐々に進行していたはずですので、やはり慢性疾患の一つと言えます。
しかし、「外傷」は違います。外傷に対する処置は明らかに「救急処置」で、それも歯の命を考えると、「救命救急処置」です。
この救急処置が必要な、歯科における外傷は以下のように分類することができます。
破折性の外傷
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エナメル質の亀裂
エナメル質の不完全なひび
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歯冠破折
エナメル質、あるいはエナメル質と象牙質の破折
A. 神経の露出を伴わない単純歯冠破折
B. 神経の露出を伴う複雑歯冠破折 -
歯冠-歯根破折
エナメル質、象牙質、さらに歯根(セメント質)に及ぶ破折
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歯根破折
象牙質、セメント質、神経(歯髄)を巻き込んだ破折
脱臼性の外傷
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歯盪・亜脱臼
歯の位置変化、歯の動揺を伴わなず、歯周組織への障害がわずかな場合を振盪。
歯の位置変化は伴わないが、わずかに歯の動揺と歯周組織への障害があることを亜脱臼と呼ぶ。
どちらも、歯根のまわりの歯根膜への血流障害はほとんどないが、亜脱臼の場合、神経への血液供給の役割を担う「脈管」が断裂している可能性がある(神経が死んでしまう可能性あり)。 -
挺出性脱臼・側方性脱臼
抜ける方向、あるいは横方向へ歯の位置変化が起こっている。どちらも歯根膜への血液供給は完全に離断されていないが、神経への血液供給は完全に離断されている可能性が高い(神経がしんでいる可能性が高い)。
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脱離
歯が完全に支持組織(歯肉、歯槽骨)から抜けてしまった状態。
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埋入
歯が骨(歯槽骨)の中へめり込んだ状態。
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軟組織の裂傷(れっしょう)と歯槽骨の骨折
歯肉、唇、口蓋(内側のうわあごの部分)などの軟組織の外傷と、歯を支えている歯槽骨の骨折。
診査
問診、口腔内検査、X線検査を素早く、的確に行い、どのようなダメージが歯や神経、歯周組織に及んでいるかを把握します。もし処置が必要と判断すれば、熟練したスタッフ一同で考えられる理想の処置を施します。顔など口の中以外の部位、あるは顎の骨の大きな骨折など優先すべき処置が他にあれば、関係機関に連絡をとるようにいたします。
スポーツ用マウスピース
ボクシングやラグビーの選手がマウスピースを付けているのを見たことはありますでしょうか。
激しい接触があるスポーツや、野球・ラクロスなど硬い道具を使うスポーツは勿論、近年は、小中学校のクラブ活動での装着の必要性が度々報道されています。
心身を鍛えるため、仲間と楽しい時間を共有するためのスポーツで、歯を折ってしまったり(抜けてしまったり)、口の中を切ってしまうのは、取り返しがつかないとても悲しいことです。
そんな悲劇から大切な歯やアゴ、口の中をなどを保護するのがスポーツマウスガードです。また、以下のような効果の報告もあります。
・装着している安心感により積極的なプレーができる
・リラックスして集中力が増す
・装着により筋力や瞬発力が向上する
勿論、こうした効果が全ての方にみられる訳ではありませんし、事故を完全に防ぐことは出来ませんが、スポーツマウスガードの装着により、ダメージを最小
限に抑えることは可能です。
無色から色の付いたものまで、様々なカラーバリエーションがあります。歯科医院で製作するスポーツ用マウスピースにご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
できもの
口腔内のできものには、下唇にできる唾液腺の異常「粘液嚢胞(ねんえきのうほう)」や歯肉にできる良性の出来物「エプーリス」、腫瘍の一種である繊維腫(せんいしゅ)といったものなど、様々あります。
自然治療が望めない場合は、外科的切除が必要です。なおこれらの原因にはウイルス感染のほか、虫歯や入れ歯、歯科技工物などの刺激が関係していることがあります。お口に異変を感じたらまずはお早めにご相談ください。
インプラント
インプラントとは、歯を失った場合に行われる治療法のひとつです。
インプラント治療は、人工のネジを埋め込み、その上にかぶせ物を装着します。
ブリッジや入れ歯のように周囲の天然歯に負担をかけることもなく、噛む力や見た目においても自分の歯とほとんど変わらないことも特徴です。
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口腔がん
口腔ガンとはその名のとおり「お口の中にできるがん」のことで、多くは舌、口底(舌の下側)、歯肉(はぐき)にできます。早期がんの5年生存率は90%と良好で、初期の段階で発見・治療をすれば、十分に元の生活を取り戻すことが可能です。 しかしかなりステージが進んでしまうと、命を救うために手術で舌や顎の骨を大きく切除しなければならなくなり、重い機能障害が残る可能性があります。口腔がんは、予防、早期発見、早期治療が大切です。最低でも一年に一度は口腔ガン検診を受けましょう。
口腔がん検診の流れ
1.問診票の記入 |
まずは生活習慣に関して、喫煙や飲酒の習慣の有無など回答して頂きます。 |
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2.視診・触診 |
お口の中を拝見し、口腔がんに見られる症状がないかのチェックをします。 さらに、指で直接口腔内を触り、しこりや盛り上がっている箇所がないか等を確認します。 |
3.写真撮影 |
口腔内検診システム機能装ORALOOK(オーラルック)で、青色光を当ててお口の中に異常がないかを確認し、お口の中の撮影を行います。 |
4.カウンセリング |
最後に患者さまへ健診結果を報告します。口腔内全体の状態をお伝えします。 |